AMIAとは
AM Insight Asia(略称:AMIA)は、アジアにフォーカスしたアディティブ・マニュファクチャリング(AM)専門の情報プラットフォームです。
Your gateway to Asia’s Additive Manufacturing
アジアという複雑な現実
「アジア市場」という言葉を耳にするたびに、私たちは立ち止まって考えます。
アジアは48カ国、48億人、世界人口の60%を擁する広大な地域です。一人当たりのGDP格差は50倍以上。シンガポールの$133,000からベトナムの$16,000まで、同じ「アジア」という言葉の中に、まったく異なる現実が存在します。
主要な言語だけを見ても、中国語、韓国語、日本語、タイ語、ヒンディー語、アラビア語、そして多くの国では英語も使われています。アジアは言語の壁が多方向に存在する地域です。
さらに、各国の環境や社会課題がAMの用途そのものを規定しています。中東やインドではインフラ整備のニーズが高く、建設用3Dプリンターへの関心が高まっています。日本や韓国では精密製造、タイでは自動車産業が牽引し、シンガポールでは政府主導で高付加価値AM、中国では航空宇宙・軍事からおもちゃや消費財まで全方位でAMが活用されています。
「アジア戦略」という言葉は、その解像度が低ければ意味をなしません。
アジアにおけるAM情報の課題
このような複雑なアジアにおいて、AM業界の情報環境には深刻な課題があります。
まず言語の壁です。各国のAM情報はほとんどが自国語のまま止まっており、アジア内でも国同士に届かず、グローバルにも届きません。これは一方向の問題ではなく、あらゆる方向に存在する壁です。
次に情報へのアクセスの困難さです。AM専門メディアが存在しない国も多く、重要な動向は政府発表や一般的な製造業・テクノロジーニュースに埋もれています。存在する情報も点在・分散しており、全体像を掴むことが難しい状況です。国によってはプレスリリース自体がほとんど行われず、自社ウェブサイトの更新もほぼされていません。中国のようにウェブサイトではなくSNSでの発信がメインになっている国もあります。
ローカルメディアでは情報が細かすぎるという問題もあります。どこそこに3Dプリンター製の造形物が展示された、いついつにセミナーを開催します、セールを行います。こうした情報はローカルには必要でも、グローバルレベルでは必要とされません。
逆にグローバルメディアでは情報が粗くなる傾向があります。欧米中心の大手AMメディアは、カバーエリアや読者層の広さゆえにメジャー企業の大きなニュースが中心になります。アジアのローカル企業や市場の動向は、英語情報が少ないこともあり、取り上げられても網羅性に欠け、情報に偏りが生じます。
そして分析・考察の不足です。ニュースの発信はあっても、「それがアジア市場全体で何を意味するのか」「自社の戦略にどう影響するのか」という深掘りが少ない状況です。
こうした情報課題の結果として何が起きているか。解像度の低い情報をもとに、誤った前提でビジネス判断が行われる可能性があります。「アジア戦略」という名の欧米戦略の焼き直しが横行し、アジア内でも他国の成功事例・失敗事例が共有されません。AM関連企業のアジアにおける取り組みが、本来あるべき国ごとの変化に対応できていない。そのような状況が生まれています。
AMIAのポジション
AM Insight Asiaは、ローカルとグローバルの中間に位置する、AM情報のプラットフォームを目指しています。
ローカルメディアには詳細な情報があります。しかしほとんどが自国語のみで、雑音も多く、国境を越えません。グローバルメディアは英語で世界に届きますが、アジアのローカル情報は粗くなりすぎ、分析も限られます。
AMIAはその中間に立ちます。ローカルの情報から雑音を取り除き、本質を抽出する。グローバルメディアよりも解像度を上げ、分析・考察を加える。それを英語で、そして言語の壁が特に高い日本市場には日本語でも発信する。
アジアのAM情報を、アジアの視点で読み解く。それがAMIAの役割です。
誰のための、何のための情報か
AMIAの情報は、様々な立場の方々に向けて発信しています。AM機器・材料メーカー、AMユーザー企業、政府・政策立案者、シンクタンクなどの分析機関、学術関係者、研究者、学生、そして趣味や個人的な活動でAMに取り組む人たち。AMに関わるすべての人に、アジアの情報を届けたいと思っています。
ただし、AMIAが提供するのは答えではありません。
私たちの分析や考察は、あくまで一つの視点・切り口です。大切なのは、その情報をもとに読み手自身が考察すること。自分の国・地域として。自分の企業・部門として。自分のビジネス判断として。
AMIAは、その考察への入り口でありたいと思っています。
私たちのキャッチコピーは “Your gateway to Asia’s Additive Manufacturing” です。「アジアのAMへの入り口」であると同時に、「あなた自身が考察するための入り口」でもある。“Your” という言葉には、そういう意味を込めています。
エコシステムに支えられて
AMIAは一人では成り立ちません。
グローバルメディア、アジア各国の展示会・イベント、業界団体、そして個別の企業や趣味や個人的な活動でAMに取り組む人たち。多くの方々との連携によって、AMIAは機能しています。情報をいただき、場をいただき、発信の機会をいただいています。
嬉しいことに、AMIAのミッションはグローバルのAMコミュニティからも必要とされ始めています。アジアのローカル情報をグローバルに届けるという役割が、少しずつ形になってきています。
これは一方通行の関係ではありません。AMIAもまた、このエコシステムの一部として機能し、貢献していきたいと思っています。支えてくださっているすべての方々に、心から感謝しています。
私たちの挑戦はまだ始まったばかり
AMIAは2026年1月にローンチした生まれたばかりのメディアです。
まだまだ課題は山積みです。カバーできていない国や情報も多く、手探りの部分も正直あります。しかし、これだけ多くの方々に支えていただいていることが、前に進む力になっています。
アジアのAM情報の流通を促進する。そのための入り口であり続ける。その使命に向けて、一歩一歩前進していきます。
AM Insight Asia
Founder & Editor-in-Chief
Chikai Eto
Your gateway to Asia’s additive manufacturing






